プログラミングは学んでから実践ではなく、実践しながら学ぶべき

現在、学校現場では、ロボットプログラミングが注目されています。ロボットプログラミングを取り入れるにはお金がかかるというイメージがありますが、いま多くの企業が無償で教育用ロボットを貸してくれますので、取り入れやすくなっています。

私は普段未来学校という小中学生向けのプログラミング教室をやっています。主にウェブアプリケーションの開発と携帯アプリの開発を教えていますが、いまの学習内容にどうやってロボットを取り入れるかをずっと考えています。結論からいうと、初心者向けのロボットプログラミングを開講している教室・塾はもう十分増えてきましたので、初心者向けではなく、中級・上級者向けのロボット活用を取り入れることにしました。塾なので、生徒の十年後の事を考えながらカリキュラムを組まないといけないです。プログラミングのコーディングを教えるだけではなく、プログラミングはどう活用するかを教えないといけないです。その活用の1つとしては、産業ロボットのシステムデザイン、開発を生徒と一緒に考えて作っています。

小中学校でのロボットプログラミングはそこまでしなくてもいいですが、プログラミング活用も体験してもらいたいと思っています。1回だけの体験型プログラミング授業では難しいかもしれませんが、年2、3回継続してプログラミング授業の時間を用意できれば、活用を体験して、身の回りにプログラムによって動いているモノの仕組みを知ってもらえます。例えば、改札の扉開閉、アームロボットでのモノ掴み、自動車の自動ブレーキなど。難しそうに見えますが、基本はセンサーとモーターの組み合わせなので、プログラム自体はけっして複雑ではありません。先生方は2、3時間研修すれば導入は可能です。

私はいままで小学校の出張講座で使ったロボットはArtecのロボットですが、レゴのEV3や、Micro:bitもできます。ロボットは組み立てからはじまるではなく、組み立て済のロボットを使ってプログラミングを体験し、活用していくのが時間的にも効果的にもいいと実感しました。

ロボットプログラミングは基本的にScratchベースのソフトを使うのが多いです。だから、まだロボットを取り入れる余裕がなければ、Scratchを先に導入するのをおすすめです。

小学校なら、低学年はScratchを使って簡単な作品を作りながらソフトの操作や入力に慣れてもらいます。中学年は教科への取り組みを工夫しプログラミングによる学びを体験してもらえたらいいなと思います。高学年はプログラミングの活用を考えて体験してもらいます。このように長い目で取り組むことができれば、先生も負担が少なくなります。先生も生徒と一緒に少しずつ学んでいきます。

学んでから実践ではなく、実践しながら学ぶのがプログラミング学習の学び方だと思います。ぜひセンセイワークと一緒に実践して学びましょう。


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