プログラミングを子どもたちに教えてもらおう

私は去年10月Programming Festivalを主催しました。Programming Festivalは授業で使えるプログラミング作品を募集します。そして現在Programming Evolutionを開催しています。Programming Evolutionの主旨は過去の応募作品を自由に改造し新しい作品を作り出すことです。今週土曜日に入賞結果を発表する予定です。どっちも子供向けのプログラミング大会ですが、プログラミング技術を競う大会と違って、プログラミング技術を活用する大会で、学校の教材内容を使ったアイデア作品の発表の場となっています。プログラミングを学び始めたばかりの子どもも自分のアイデアや考えをわかるような形にしてくれれば、入賞することも可能です。

写真: Programming Festival 2017 入賞者10名


なぜ学校の教材内容を大会の内容に指定したかというと、もともとこの2つの大会は学校先生のプログラミング教育を支援するための大会です。2020年まであと2年、すでにプログラミングを学び始め、自分の授業に取り入れている先生もいますが、まだまだチャレンジする勇気がない先生もたくさんいます。私は小中学校に支援活動をしているとき感じたのが、現場の先生はやりたいですが、どこから始めたらいいかがわからない、教えてくれる人がいないのでつまづくと進めなくなることが多いです。その時、多くの先生が使える見本があればいいなと思いました。しかし私は教員ではないので、各教科各単元で教えている内容を把握していないです。一人で作るのが限界があります。そこで、子どもたちに作ってもらえばいいじゃないかと思いつきました。さらに、教育関連の企業の方にお話しするとすぐ支援を約束してくれました。授業に取り入れると言われてもなんのイメージも浮かんでこない先生たちに、少しでも役に立てばと思ってプログラミング大会を開催することを決めました。おかげさまで大阪府教育委員会からの後援もいただき、昨年のProgramming Festival2017を無事開催できました。


Programming Festival 2017 オフィシャルサイト
http://programmingfestival.strikingly.com/


Programming Festival 2017は全国から68の作品がとどいました。Programming Evolution 2018は全国から30の作品が届きました。科目は両方とも算数と社会でした。審査員はすべて学校の先生です。授業に使えるかどうかの角度から評価していただきました。子どもたちが学校で学んだ知識を面白いゲームやアニメーションに変えました。作品を見る限り、子どもたちのアイデアは実に豊富です。計算問題、分数の計算方法、角度の証明、歴史の出来事など、たくさんの教科書内容をカバーしています。現在これらの作品はすべてScratchのオフィシャルサイトに公開して、無料ダウンロードできます。もちろん改造も自由です。先生方はゼロから作る必要はなくなります。改造できない先生は子どもたちの作品をそのまま使ってもいいです。少し改造すれば、教え側の意図をより正確に取り入れることができます。まだ何をすればいいかわからない先生でも、プログラミングでこんなものが作れるのを知ること自体が最初の一歩だと思います。


Programming Festival 2017全作品のダウンロードサイト
https://scratch.mit.edu/studios/4482769/


プログラミング教育は短期間でできるものではありません。しかし、学ぶ側の子どもたちのアイデアは教え側の先生にはヒントを与えることができると信じています。子どもたちと一緒にプログラミング教育を実践しましょう。

一般社団法人 センセイワーク

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