「小学校プログラミング教育の手引 (第一版)」を読んだ。
文部科学省のホームページにプログラミング教育に関して、いくつかの資料が公開されています。すでに読まれている先生が多いと思いますが、センセイワークは先生方のプログラミング教育を支援する立場なので、しっかり理解する必要があります。また個人的にプログラミング塾を運営する側としても、公教育のプログラミング教育の方向性を把握することが重要です。3月に公開されました「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」を昨日ようやく時間を取って読みました。今後支援のとき個人的に参考できるよう、重要ポイントを要約しました。
教育の情報化の推進・プログラミング教育
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm
プログラミング教育・小学校プログラミング教育の手引(第一版)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm
※以下の内容は「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」より抜粋するものです。
※センセイワークの支援方針に関わる部分だけ要約されたものです。詳細内容は文部科学省のホームページから資料をダウンロードして確認してください。
<要約>
1.プログラミング教育の位置付け
プログラミング教育は、学習指導要領において「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられた「情報活用能力」の育成や情報手段(ICT)を「適切に活用した学習活動の充実」を進める中に適切に位置付けられる必要があります。
・情報活用能力とは
学習活動において必要に応じてコンピュータなどの情報手段を適切に用いて、
情報を得たり、整理・比較したり、発信・伝達したり、保存・共有したり
といったことができる力。また必要な情報手段の基本的な操作技能や、
プログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ等に関する資質・能力。
つまり、情報活用能力を育むためには、単にプログラミング教育を充実し「プログラミング的思考」を育めばよいということではなく、情報を収集・整理・比較・発信・伝達するなどの力をはじめ、情報モラルや情報手段の基本的な操作技能なども含めたトータルな情報活用能力を育成する中に、「プログラミング的思考」の育成を適切に組み入れていく必要があります。
2.小学校のプログラミング教育のねらい
①プログラミング的思考
・コンピュータにさせたい自らの意図を明確にすること
・コンピュータのさせる順序を考えること
・命令をどう組み合わせるかを考えること
・改善できないかを考えること
②気づきと態度(プログラムの働きやよさなど)
・コンピュータはプログラムで動いていること
・プログラムは人が作成していること
・コンピュータは得意なこととできないことがあること
・日常生活の様々な場面で使われていること
・コンピュータに意図下処理を行わせるために必要な手順があること
・コンピュータなどを上手に活用して問題を解決しようとする態度
③各教科などでの学びをより確実なものとする
楽しいだけで終わっては十分とは言えません。ただし、まず楽しさや面白さ、達成感を味わせることから始まります。もっと活用したい、もっと上手に使いたいという意欲を喚起することができ、自らが意図する動きを実現するために試行錯誤することが重要となります。
学習場面ごとに①、②、③のいずれかに充填を置くことも考えられますが、小学校6年間を通じて①、②、③のいずれかのねらいが全く欠けていたことは望ましくありません。
3.実施に向かって
何より、教師が自らプログラミングを体験することが重要です。体験することによって、授業でこんな使い方ができそうだというアイディアが湧いてくるものと思われます。
カリキュラム・マネジメントを通じて取り組む:
・プログラミングによってどのような力を育てたいのかを明らかにする
・必要な指導内容を教科等横断的に配列して、計画的、組織的に取り組む
・実施状況を評価し改善を図り、育てたい力や指導内容の配列などを見直す
実施ヒント:
①年間で3つの単元でプログラミング教育に取り組む
②プログラミングを体験する時間を設ける
③複数の教科・学年を見通して、既存の単元の学習活動を見直す
④企業・団体や地域などの専門家と連携し協力を得る
⑤ビジュアル型プログラミング言語を用いて学習が展開する
⑥学習指導要領に例示した単元等に限定することなく、多様な教科・学年・単元等において取り入れる
⑦スモールステップの課題から取り組ませる
⑧漫然とプログラムの作成を続けるのではなく、発表会の時間を設けるなどして、一定の目標をもたせる
⑨あとで使用する予定のプログラミング言語の操作をあらかじめ経験しておく
注意点:
①「コンピュータを活用して」自らが考える動作の実現を目指して試行錯誤を繰り返す体験が重要なので、プログラミング教育全体において児童がコンピュータをほとんど用いないということは望ましくない。
②児童が短期間で基本的な使い方を覚え、簡単なプログラムであれば作成できるプログラミング言語を選択する。
③それぞれの単元等においてプログラミングを取り入れるねらい、学習内容や学習活動、児童の発達の段階などに応じて、適切なプログラミング言語や教材を選択する。
④評価については、あくまでもプログラミングを学習活動として実施した教科等において、それぞれの教科などの評価基準により評価するのが基本となる。
以上が、今後のプログラミング教育支援のとき、学校や先生の立場になり、よりよい授業プランを考える際参考するために、まとめたものです。
個人的に参考するためのまとめなので文字通りの意味ではない場合もあります。参考したい方は必ず文部科学省の資料原本を読んでください。事例もありますので、すぐ実践できます。
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